第48章……池田屋事件

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吉「沖田は?」 [さっき血を、、] 詩音は心配そうに沖田へ駆け寄ると、気を失っていないものの「はぁ、……はぁ、……」と苦し気に呼吸を繰り返していた。 刀を握る力もないのかその手から放されており、胸元をギュッと握りしめていた。 声をかける事に少し躊躇いながらも手をゆっくり伸ばし、沖田の肩にそっと手をかける。 驚いたのか…ピクリと肩をびくつかせ顔を上げた。 [沖田さん。…大丈夫ですか?] 沖「……………えぇ。はい。」 [すみません。……隊士を……] 詩音の言葉に、顔を上げて視線を詩音の先にある転がった隊士達へと向ける。 沖「………彼等も自分で向かって、戦った結果。後悔はないでしょう。」 [………] 沖「ゴホッ、それより、早く行った方が良い。人の数もさっきより増えてる筈です。油断しないで下さいっ、」 [……沖田さん。] 沖「……早く。僕が、君を捕まえてしまう前に行って下さい。」 吉「………。行くよ詩音」 [……はぃ。] 詩音は立ち上がり、その場を後にしようとする。 その時ーーーー 沖「!!ぁ、」 [!!っ、……] 吉「…!っ、、」 グサリ、と重い音が静かな部屋に広がった。
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