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ピクリとも動かない人影に一歩ずつ近付く。
一歩、また一歩
部屋の中へと踏み込んでいくと
月明かりに少しずつ照らし出され顔が見えてくる
土「…お前……………詩音、なのか?」
その声に人影がピク、と震えた
少しずつ顔を上げ声のする方へ視線を向ける
[………………沖田さんが、そこに…]
ボソッと呟きながら、視線を倒れた隊士へと向ける。
土「?!…総司っ!」
倒れた沖田を抱えあげ、呼吸の確認をする。
か細くだが息をしていた為ホッと安心しながらも自分の知るこの場にいる筈のない少女へと視線を向ける。
土「お前っ、何でここにいる。」
[…………………]
土「おい、答えろ。」
[…………………]
するとバタバタと、足音が近づき「副長」と隊士がくる。
「…副長、任務完了しました」
「おい土方さん、怪我人全員運び出したぜ。他にいねぇか?」
土「斎藤、原田」
斎・原「…!!?」
土「原田、総司が倒れた。息をしてはいるが血を吐いたんだろう。担いでってくれるか」
原「あ、あぁっ、…そりゃあ勿論だが」
土「頼んだ。それから斎藤」
斎「っ、はい」
土「…………目撃者だ。連れて行け」
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