第49章……最期

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「食べてないらしいですね」 声が聞こえた方へ視線を向けると、 牢屋の前に立ち詩音をジっと見つめる沖田がいた。 沖「平助がさっき来たでしょう? また一口も手つけずにいたらしいじゃないですか。 言ってましたよ。 一体いつまで食べない気でいるつもりですか?」 [いりません。‥‥持ってくるだけ無駄になりますよ] 沖「どういうつもりですか?死ぬ気とか許しませんよ」 [好き好んで餓死なんて選びません。] ゆっくりとしゃがみ込み、視線を詩音に合わせる。 視線が重なっても詩音の考えてる事が 沖田には分からなかった。 あんなに近くにいた存在が今は遠い。 手を伸ばせば触れられるのに、とても遠く感じる。 沖「詩音、いい加減に全て話して下さい。」 [具合…もう大丈夫なんですか?立ち歩いて] 沖「誤魔化さないで下さい。僕の事は良いんです。今は、君の話をしてるんですよ」
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