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沖「話して下さい。こんな所から早く出たいでしょう?
何でも良いんです。詩音が話してくれれば、すぐにでもこんな所から僕が」
[何も、話すことはありません。]
桂達の情報を話せば、牢屋からは開放する。
局長である近藤は詩音を罪人として牢屋に閉じ込める事に嫌な顔をしたが、土方がそこは断固として譲らなかった。
一度は新選組から無断で脱走という形で抜け出した。
昔馴染、顔なじみという事で詩音だけ特別扱いする事は立場上、どうしても出来なかった。
牢屋に拘束。
拷問はしない。
沖田が必ず詩音から情報をはかせる。
それが沖田が近藤と土方と交わした約束だった。
1つでも。少しでも、情報を言えば助かる。
自分から抜けようとしたわけじゃない。
脅され、仕方なく長州側にいた。
情報収集していた。
など、少しでも。裏切ったわけでない事を詩音の口から話せば終わるのだ。
沖「分かってるんですか?このままだと」
譲れなかった。
知らないはずがない。
今まで何度も、見てきただろう。
拷問され、耐えられなくなった浪士達。
脱走し、捕らえられた隊士達が。
寝返った隊士達が。
沖「このままだと、あなたは!」
どうなったのか、知らないはずない
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