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[交代交代で誰かしら来ますけど、見張らなくたって逃げませんよ。態々、隊長格の方々が来なくても…]
「あぁ。お前は変な所肝がすわってやがるからな」
思っていなかった声にビクリと驚く。
考えていなかった。
絶対にこの人は来るはずがないと思っていたからだ。
[…ひじ、かたさん]
土「随分、手こずらせやがって。お前、俺は忙しいんだぞ?知ってんだろうが。仕事増やすな」
[なら、来る必要ないと思いますけど]
土方は視線を合わせるようにしゃがみ込む
眉間に皺を寄せながらジッと顔を見つめる
反らしたくなかったが、目を見ることが出来ずに視線をずらす。
土「おい、そらすな。」
[………]
土「俺が来た理由分かってるな?」
[何でしょう。処刑日が…確定しましたか?]
土「死にてぇのか?」
[まぁ、出来るなら死にたくはないですね]
土「お前のこの数日の言動は自ら死にに行くのと同じだと思うんだが。
違うのか?他に俺の納得いく理由があるなら教えてほしいもんだ。
総司の手も、近藤さんの手も払って捨てたらしいじゃねぇか。
褒められたもんじゃねぇぞ?
本来なら、そこで決まってもおかしくねぇ]
[分かってます。]
土「いや、分かってねぇ」
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