第49章……最期

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後ろから腕を通させると、着崩しがないように前から整える。 そして斎藤は詩音の頭をぽんぽん、と優しく撫で微笑むと「お前の事を本当に妹の様に思っている。それは、何があろうと絶対にこれからも変わらない。」と詩音に向かって伝え、ここで待っているように言うと部屋から出ていった。 [……本当に、…人が良すぎる………] 「本当、あの狼って怖がられてる集団の組長達が?って感じだよね」と後ろから声が聞こえた。 振り向こうとすると「だめ!目を閉じてこっち」と後ろから詩音を押し、座らせる [山崎、さん…?] 山「はい。山崎ですけど?」 [山崎さん、あの…私] 山「うるさいっ、黙って目を閉じて動かないで」 山崎は詩音の顔にサッサッと筆を載せていく いきなりの事にビクッと驚く詩音に「ジッとして」と言うと「この頑固者、こんな事させないでよ」と小さく呟いた。 [……山崎さんに、化粧していただけるのは嬉しいですね] 山「なんで化粧なの?墨で書いてるかもよ」 [えっ…、、それはちょっと考えてなかったです] 山「はぁぁぁ、」 [……………] 山「何で黙る?」 [黙れって、言ったじゃないですか] 山「…五月蝿い。……もうっ、」  
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