1937人が本棚に入れています
本棚に追加
/1378ページ
後ろから腕を通させると、着崩しがないように前から整える。
そして斎藤は詩音の頭をぽんぽん、と優しく撫で微笑むと「お前の事を本当に妹の様に思っている。それは、何があろうと絶対にこれからも変わらない。」と詩音に向かって伝え、ここで待っているように言うと部屋から出ていった。
[……本当に、…人が良すぎる………]
「本当、あの狼って怖がられてる集団の組長達が?って感じだよね」と後ろから声が聞こえた。
振り向こうとすると「だめ!目を閉じてこっち」と後ろから詩音を押し、座らせる
[山崎、さん…?]
山「はい。山崎ですけど?」
[山崎さん、あの…私]
山「うるさいっ、黙って目を閉じて動かないで」
山崎は詩音の顔にサッサッと筆を載せていく
いきなりの事にビクッと驚く詩音に「ジッとして」と言うと「この頑固者、こんな事させないでよ」と小さく呟いた。
[……山崎さんに、化粧していただけるのは嬉しいですね]
山「なんで化粧なの?墨で書いてるかもよ」
[えっ…、、それはちょっと考えてなかったです]
山「はぁぁぁ、」
[……………]
山「何で黙る?」
[黙れって、言ったじゃないですか]
山「…五月蝿い。……もうっ、」
最初のコメントを投稿しよう!