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いつも食べる事が早かった原田だが、今日ばかりは詩音が団子を食べ終えても、未だ団子を手にしていた。
原「早く食べ過ぎだ。俺より食うのはやくなったんじゃねぇのか?お前」
[そんな事ないですよ。
原田さんこそ遅くなったんじゃないですか?]
原「ゆっくり、一つ一つ味わってんだよ」
沢山あった団子も、串だけになっており
残すは原田が手に持った1本だけだった。
原「これが最後の1本か…、」
[沢山食べましたね]
原「食べ切れねぇほど買ったつもりなんだけどな。無くなっちまうのは駄目だったんだが」
[あまり食べすぎるのも良くないですよ]
原「やけ食いだ、やけ食い。今日は良いんだよ。この団子がある時は俺の好きにして良かったんだが、、」
最後の1つを口に入れる。
「……はぁぁ、……よし。じゃあ、行くか」と、投げかけると頷く詩音
原「よっこらしょ、っと…はぁぁ、食った食った」
[一気に食べるからですよ、残しておけばよかったのに]
原「お前の為に買ったって言っただろ?残してたら意味ねぇ」
「行くぞ」と声をかけると立ち上がり、部屋から出てある場所へ向かう。
原「裏庭に向かう」
はい、と返事をすると原田はゆっくり歩き始めた。
その後ろを付いて行く。
足取りは、何となく重かった。
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