「好きなんだけど」

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「幼なじみの距離感って、よくわかんねぇ……」 俺は、ため息混じりにポツリとつぶやきながらもゲームをやり始めた。 トイレから煌輝が戻ってきても俺は、さっきの話はまるでなかったかのようにその話には一切触れなかった。 不思議と気まずさはなく、俺たちは普通にゲームに没頭。気づけばもう外は真っ暗になっていた。 「だあーっ!目がやべぇ!絶対充血してる、超いてぇ!コンタクト外そ」 一旦ゲームをセーブしたあと、カラッカラに乾ききった目をパチパチとまばたきさせる。 コンタクトも乾いているせいかまばたきをするたびゴロゴロと痛む。 「煌輝ー……俺のコンタクトケース」 「ん」 煌輝は小さな小物入れの中から俺のコンタクトケースを取り出した。 泊まることも多いから、コンタクトケースと歯ブラシセットだけは煌輝んちに置かしてもらっているのだ。 「あー……疲れた。超頭使ったわ」 コンタクトを外しながら、低いトーンでつぶやく。 「勉強もそれくらい集中してやってほしいもんだな」 「……オカンと同じこと言わないでくれる?」 冷静に痛いトコをつっこむ煌輝。 当たってるだけに反論の仕様がない……。
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