幼なじみ以上、恋人未満

29/29
4823人が本棚に入れています
本棚に追加
/225ページ
――次の日―― 「いつまで寝てんだ。早く起きろアホ」 「ううぅ……やだ……眠い」 いつも通りの朝。 7時にして全てが完璧な煌輝が、朝が弱い俺を起こしにくる。 「あと5分……」 「そのセリフ4回目。5分どころかとっくに15分経ってんだけど」 「……そう、だっけ?」 俺は煌輝から隠れるように布団を頭までスッポリかぶる。 「……お前、マジで起きないつもりなのな」 「起きる起きる。あと5分したらね~……うわ!」 丸くなって眠っていた俺の上から布団が思い切りひきはがされる。 そしてその勢いで俺のロンTが乱れる。 いつもと同じように。 毎朝毎朝同じことの繰り返しなんだよな……。 「うわー。煌輝のエッチ~……っ!」 仰向けに寝返りを打った瞬間、素早く唇を奪われた。 一瞬にして顔が赤くなる。 煌輝は、やりたい放題散々キスをするとようやく顔を上げた。 「俺、要が思ってる以上に、エッチなこと考えてるよ?」 「は、はあ!?ああああ朝からなに言ってんだよ!アホ!」 「今すぐ起きないなら、これ以上のこと……してもいい?」 「お、起きます!今すぐ起きますっっ!」 「ったく……起きれんじゃん。最初っからこうすれば良かったわ……じゃ、またあとでな」 煌輝はクスリと笑うと俺のおでこにチュッと軽くキスをした。 「なっ……!」 朝から恥ずかしいことしてんじゃねえよ! いつもと変わらない日常。 だけど、 何かが変わった俺たち。 幼なじみから、恋人へ。 この先、俺たちって一体どうなるんだろう……。 「あ、そうだ。要……」 「なんだよ!」 「好き」 「っ!!」 だから……キャラが違うっつーの!
/225ページ

最初のコメントを投稿しよう!