逃亡者と追跡者

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一日目は廃校に着くなり、俺達は疲れきって話し合いもせずに寝た。 二日目は昼間に最低限の生活の準備だけして夜に今後の事について話し合った。 怜美は自首をすると言っていたが、由奈がそれを止めた。 俺は和哉から聞いた真実だけは伏せていた。 それを聞いたら由奈がどれだけショックを受けるか。 光臣が親父を殺したのも、怜美が光臣を殺したのも全ては和哉のせいで、それが由奈のためだったとはとても言えない。 何より俺がまだ整理しきれてない。 いずれは言うつもりだがまだ言うのをやめた。 それに由奈が何かを抱えているのは分かっていたが、まさかそんな重い病気だとまでは知らなかった。 由奈の親父にそれを言われた時は動じないようにしていたが、本当は動じていた。 それで由奈を嫌いになるとかじゃないけど、今までそんな重い病気を抱えていてそれを俺に一言も言ってくれなかった事に対して、俺は自分の頼りなさを改めて思い知った。 そしてみんなで話し合った結果しばらくここにいようとなった。 警察に見つかるか、食料が尽きるまではここで過ごそうと。 これには俺も賛成した。 下山したらどうせ俺達は元の関係ではいられなくなる。 だったらせめて少しの間だけでも時間を共有したかった。
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