絶望の果てに

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美幸はハッとした表情で 「あ、そうだったね……。ごめんね!」 別に謝らなくてもいいんだけどな……。 「じゃあまた今度誘うね!バイバイ!」 そう言って俺と美幸は別々の方向へと帰って行く。 あれから3年か……。 中学に入ってから一気に時が進んで行く。 無限とも思えた小学校生活は終わり、その代り人生の岐路に立たされる受験がそこまで近づいている。 受験なんていっても俺が行ける高校なんてたかだか知れているが……。 この街には高校が3つある。 学力で言えば上中下と上手い事別れている。 ほとんどの地元民はこのどれかを受験する。 俺もその1人で志望校は1番難易度の低い高校だ。 俺のグループの仲間も何人かはそこに行く。 おそらく彼女の美幸もそうだろう。 中学に入ってから喧嘩ばかりしていた俺が高校に行けるだけでもよしとするか。 そうこう考えながら家に辿り着く。 中々馴染まない『愛川』という表札を横目に家の鍵を開けて部屋へと上がる。
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