9人目

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「うるさいわね・・・・・・誰かしら!」 美幸は鳴り続ける電話に気が立っているのか、口調はかなり荒れている。 普段は怒ったりしない美幸が怒ってる? 私にムカついてんの? 逆ギレって事? 「ふざけないで!怒ってるのは私の方よ!何であんたが怒るのよ!」 すると美幸は凍えるような冷たい視線を私に向けて 「本当にそんなに怒れるなら私を殺してみる?聖の事が本当に好きだったら取り返してみる?」 何を言い出すのよ? 「最初からそのつもりよ!」 美幸はその私の言動を聞いても余裕で笑っている。 すると今度は美幸の携帯のメール音が鳴った。 「誰かしら本当に・・・・・・」 そう言いながら美幸は私から視線を外す事なく携帯を取り出した。 私に注意を払いながらも携帯のメールを確認している。 一瞬だけど視線は私から外れる。 それでも反撃が出来る程の隙は全くない。 逃げる事なら簡単に出来そうだが、警棒を突きつけている美幸に向かって行くのは困難だ。 「え?は?何?どういう事!!?」 メールを見ていた美幸が突然焦りだした。 これはチャンスだ! 私はメールによって取り乱している美幸に向かって体ごとアタックした。
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