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自分の事ばかりで聖の広樹への嫉妬など一切気づかなかった。
でも美幸は全部気づいていた。
美幸が嘘をついてる可能性もある。
でも何故か信じる事が出来るのは、長年の付き合いによるものなのかな。
美幸がとても嘘をついてる様子には見えないんだ。
全てを言い終わった美幸は
「これがさっきまでの全ての真実よ。でも・・・・・・状況は更に悪化したかもしれない。」
どういう事?
美幸にそう言いたかったけど、あまりのショックに言葉が出ない。
「その様子じゃあんたもまだ知らないようね。今翔司からメールが来てね・・・・・・弓子と、昨日の弓子が殺されたって送られてきた。」
「ゆ、弓子が?」
え?
何で?智則達を殺したのは聖じゃなかったの?
「それからね・・・・・・これはわたしも・・・・・・し、信じたくないんだけど・・・・・・もう1人殺されたって・・・・・・」
何その間・・・・・・。
「聖も殺されたって・・・・・・。」
「は?嘘よ!何かの間違いじゃないの!?」
私はそう口に出しながらも自分でその可能性が低いことにも気付いていた。
翔司がそんなくだらないメールを送ってくる訳がない。
それと同時に美幸がさっきあんなに取り乱した訳がようやく分かった。
「でも、それじゃ聖と弓子は誰に?」
私が聞き返すと
「こんな時間に何してんだよ?」
後ろからいきなり声をかけられた。
私の後ろ・・・・・・そこは公園の入り口だ。
そこに立っているのは
拓海だった。
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