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「うるさいわね・・・・・・あんたに関係ないでしょ。」
拓海は私を見ながら
「そうだな。お前は俺達をピースに売った一人だもんな。」
・・・・・・もしかしたら聖と弓子が殺された理由ってそれなの?
聖はクリミナルと繋がってた。
弓子も健太郎と何故か繋がっていた。
クリミナルに恨みを持っていたのは広樹だけじゃない。
あの日、拓海もボコボコにされたんだった。
その事件に私も加担していたのが判明した今、標的は当然私になる。
ピース全体を狙ってるんじゃなくて私を殺しに来たんだ。
じゃあとりあえず奈緒は狙われる事はないだろうけど、この場にいる事で巻き添えにしちゃう可能性がある。
それだけは避けたい。
あんな裏切り方をした私だけど、奈緒の事は本当に親友だと思ってた。
そんな事語る資格がないのは分かってるけど、それでも死なせる訳にはいかない。
「奈緒、話なら済んだでしょ?早く私の前から消えなさい!そしてもう2度と私の前に現れないで!」
「私はまだ自分の中で整理がついてない。美幸の気持ちも聖の気持ちも何も分かってなかったんだから。」
まずい・・・・・・
「そんなのはこれから一人で考えなさい。とにかくあんたの顔はもう見たくないの!」
お願いだから帰って。
私だけなら逃げられる。
最悪、私一人が犠牲になって済む。
だけどあんたまで被害に会う事はないの。
「昨日の続きか?美幸、お前に一体何があったんだ?」
そんな事に興味がないくせに・・・・・・。
「何?私に話でもあったの?奈緒みたいに?奈緒との話ならもう終わったから場所でも変える?」
それしかない。
二人っきりなんて危険すぎるけど、この公園に追い詰められるよりマシだ。
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