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「奈緒!そう言う事?」
だから公園の中に戻ろうと言ったんだ。
「分かった?多分拓海はもう私達をここで殺す覚悟も決めてる筈。だからゆっくりこっちに歩いてくるの。」
それは私もそう思う。
二人で拓海の方を見た。
すると拓海は思いの他距離を縮めて来ていた。
いつの間にか早歩きで近づいてきてたんだ。
「美幸!こうなったらあそこまで走るわよ!」
私が黙って頷くと奈緒と私は一斉に目的の場所まで駆け出した。
目的の場所・・・・・・
「何で急に走るんだよ!」
拓海も全速力で追ってくる。
だけどさすがに先に私達の方が目的の場所までたどり着いた。
そこはさっきまで私と奈緒が喧嘩をしてた場所。
つまり私の警棒と奈緒のスタンガンが落ちてる場所だ。
それを素早く拾い私と奈緒は拓海と向き合った。
「あ?何だお前ら!さっきまで喧嘩してたんじゃねぇのか?それに何だよその目は!」
私も奈緒も黙って構えたまま拓海を睨みつける。
「・・・・・・そう言う事?もうバレた?」
そのセリフを言い放った瞬間に拓海の目つきは鋭くなった。
「真犯人が誰だか分かったうえで、俺と戦おうって言うのか?どっちかだけなら逃げられるかもしれないのに!」
・・・・・・
「そんな事して何の意味がるの!確かに美幸は私を裏切ってたし、許せないけど、聖を殺したあんたはもっと許せないの!!」
奈緒・・・・・・。
「じゃあ二人共本気で惨殺してやるよ!」
拓海が奈緒に向かって駆け出した。
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