9人目

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「奈緒!そう言う事?」 だから公園の中に戻ろうと言ったんだ。 「分かった?多分拓海はもう私達をここで殺す覚悟も決めてる筈。だからゆっくりこっちに歩いてくるの。」 それは私もそう思う。 二人で拓海の方を見た。 すると拓海は思いの他距離を縮めて来ていた。 いつの間にか早歩きで近づいてきてたんだ。 「美幸!こうなったらあそこまで走るわよ!」 私が黙って頷くと奈緒と私は一斉に目的の場所まで駆け出した。 目的の場所・・・・・・ 「何で急に走るんだよ!」 拓海も全速力で追ってくる。 だけどさすがに先に私達の方が目的の場所までたどり着いた。 そこはさっきまで私と奈緒が喧嘩をしてた場所。 つまり私の警棒と奈緒のスタンガンが落ちてる場所だ。 それを素早く拾い私と奈緒は拓海と向き合った。 「あ?何だお前ら!さっきまで喧嘩してたんじゃねぇのか?それに何だよその目は!」 私も奈緒も黙って構えたまま拓海を睨みつける。 「・・・・・・そう言う事?もうバレた?」 そのセリフを言い放った瞬間に拓海の目つきは鋭くなった。 「真犯人が誰だか分かったうえで、俺と戦おうって言うのか?どっちかだけなら逃げられるかもしれないのに!」 ・・・・・・ 「そんな事して何の意味がるの!確かに美幸は私を裏切ってたし、許せないけど、聖を殺したあんたはもっと許せないの!!」 奈緒・・・・・・。 「じゃあ二人共本気で惨殺してやるよ!」 拓海が奈緒に向かって駆け出した。
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