9人目

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「何だその目は?圧倒的に不利なのに、まだビビってねぇな!」 翔司達が来るまでの我慢なんだ。 あと10分くらいで来る筈だ。 広樹とは顔を合わせづらい所もあるけど、それでも・・・・・・・・・奈緒を犠牲にする訳にはいかない。 しかし私の強気な目が拓海にそれを悟らせてしまった。 「やっぱりここに誰か来るんだな?ピースか?クリミナルか?だったら尚更ここですぐに殺してやるよ!」 拓海はそう言って私に向かってナイフを突きつけた。 やばい!! さすがにまだ翔司達は来ない・・・・・・。 拓海は嬉しそうに座り込み 「じゃあな!美幸!」 そう言ってナイフを突きつけようとした瞬間だった。 拓海の真後ろに人影が出来た。 拓海は全く気がついていない。 そして 「あがぁぁぁぁ!!」 拓海の大きな悲鳴が公園に鳴り響いた。 そしてそのまま私に重なるように倒れた。 その倒れた拓海の後ろには、顔を腫らしながらスタンガンを突きつけていた奈緒がいた。 「はぁはぁはぁ・・・・・・女子をナメないでね。痛みには強く出来てんだからね!」 奈緒はそう言うとそのままその場に崩れるように座った。
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