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「美幸!翔司達がもう着くって。ホラ行くわよ!」
奈緒はそう言いながら私の前を歩いて行く。
でも私は・・・・・・
さすがにみんなの前に再び顔を出すのは辛い。
ピースのみんなの事は嫌いじゃない。
でも聖を優先していた私はみんなを騙し、裏切ってた。
今更どんな顔をして会うことが出来るの?
奈緒にはけじめを付けたかったけど、他のみんなにも付けなきゃならないか。
辛いな。特に広樹には・・・・・・。
色んな葛藤が頭の中で起きるために足取りがどうしても重くなる。
「美幸!ホラ早くしなよ!」
いつの間にか公園の入口にまで奈緒は歩いて行ってしまっていた。
私はまだ数歩しか歩いていない。
「あ、来た!とりあえず呼んで来るからあんたも走って来なさい!」
奈緒・・・・・
そうだよね。
私は少しでも罪を償わないといけないんだよね。
聖の暴走を止められなかった私が撒いた種なんだよね。
みんなが許してくれるかは分からないけど、それでも少しずつ前を向いて生きてかなきゃならないんだよね。
聖の分まで!
そして私は駆け出そうとした。
だけど
突然背中に激痛が走った。
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