9人目

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「美幸!翔司達がもう着くって。ホラ行くわよ!」 奈緒はそう言いながら私の前を歩いて行く。 でも私は・・・・・・ さすがにみんなの前に再び顔を出すのは辛い。 ピースのみんなの事は嫌いじゃない。 でも聖を優先していた私はみんなを騙し、裏切ってた。 今更どんな顔をして会うことが出来るの? 奈緒にはけじめを付けたかったけど、他のみんなにも付けなきゃならないか。 辛いな。特に広樹には・・・・・・。 色んな葛藤が頭の中で起きるために足取りがどうしても重くなる。 「美幸!ホラ早くしなよ!」 いつの間にか公園の入口にまで奈緒は歩いて行ってしまっていた。 私はまだ数歩しか歩いていない。 「あ、来た!とりあえず呼んで来るからあんたも走って来なさい!」 奈緒・・・・・ そうだよね。 私は少しでも罪を償わないといけないんだよね。 聖の暴走を止められなかった私が撒いた種なんだよね。 みんなが許してくれるかは分からないけど、それでも少しずつ前を向いて生きてかなきゃならないんだよね。 聖の分まで! そして私は駆け出そうとした。 だけど 突然背中に激痛が走った。
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