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「あ!・・・・・・オッキーお兄ちゃんは?」
ちょっと聞きづらい事だったけど、このまま放置しておく訳にはいかない。
「由奈を真央さんの車に預けたらすぐに俺が連れてくる。まだ和哉には聞きたい事もあるしな!」
聞きたい事って?
でもとりあえず私は急いで靴を履いた。
その時
「おい、出て行くのは構わないが・・・・・・お前は知ってるのか?」
急にお父さんが座ったまま私達に声をかけてきた。
「由奈、とりあえず出よう!」
「由奈はな、生まれつきの病気があるんだ。」
お父さん?
駄目!
それを今言わないで!
「由奈はどうやっても長くは生きる事が出来ないんだよ!」
「お父さん!!!」
私は大きく怒鳴ったけどお父さんは続けた。
「お前がどれほど由奈を想ってるのか知らないが、由奈は絶対に幸せにはなれないんだよ!それでも一緒に出て行く気か?」
何でこのタイミングで言うの?
自分で言おうと思ってたのに!
でもオッキーは
「一秒でも長くいられるならそれでいい!」
とキッパリお父さんに言い放った。
少しも動揺をしていない。
もしかして知ってた?
動揺する私をオッキーは外に出し、そのまま真央の車に預けた。
車の中には怜美と真央がいる。
「真央さん!ちょっと待ってて下さい!すぐに和哉を連れてきます。」
オッキーはそう言って家に戻って行った。
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