10人目

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「何してんだよお前!」 さすがに驚いてるな。 まぁ今はそんな事どうでもいいが。 「何しに戻ってきやがった。」 俺は気絶していたが、黒帽と親父の最後の方の言葉だけは聞いていた。 だから戻ってくる事も知ってたし、それによって由奈の病気の事を黒帽が知ったとも分かっている。 そしてこいつが塚本龍平の息子だって事も。 「お前を連れ戻しに来た!色々聞きたい事もあるんだ!」 「こんな状況じゃ無理だろ?ここで答えてやるよ!」 「・・・・・・じゃあ3つだけ答えろ!」 「その前に目上の人間には敬語を使えよ!」 黒帽は俺に何の躊躇いもなく質問してきた。 「何で聖をクリミナルに引き込んだ?光臣に親父を殺させたのはお前か?」 いきなり二つもか。 まぁいい。 「全ては由奈を守る為だ!」 由奈の病気を治すための資金を稼ぐ。 そのためにどうしてもクリアしないといけない条件。 それが龍平と悟の死だ。 悟を殺すのに少し慎重になり過ぎたかな? そのせいで何人もの人間が死んだ。 聖はその被害者に過ぎない。
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