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「…というわけだが、分かったか?」
「おう!要するに同じ名字が多ければ多いほど、待遇が良くなるってことだろ!」
「…まぁ、間違ってはいないか」
放課後になり、昼に話しそびれた少数派名字身分区別法について帰りがてらしていた。
陸としてはもう少し、いやだいぶ重々しく説明した訳だったが…
佐土原が言い直すとあまりにも軽く聞こえてしまうのに思わず溜息をついた。
「…で?俺達はさっきから何をしているんだ?」
放課後、陸は佐土原に引っ張られて、なぜか通学路の途中にある物陰に隠れていた。
「昼の話聞いてなかったのか?文学部の可愛い子が毎日ここをだいたい一定の時刻に通るんだ!」
「お前、待ち伏せしてまで…」
「やめてくださいッ!」
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