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友也は玲志を気にしながら仁の肩に顔を埋め服にしがみ付き必死に息を整えようとする。
優しく背中を叩いてくれる仁の手が暖かく「友也」と呼ぶ声が心地よくそっと鼓膜を愛撫する。
友也を抱き締める仁を玲志は淋しそうな辛そうな何ともいえない複雑な顔をして見つめる。
「落ち着いたか……?」
「……少し…だけ………。」
友也は心配そうに見下ろしてくる仁を見上げまるで玲志に見せ付けるかのように首に腕を回し強くしがみ付けばポンポンと頭を優しく叩いてくれる。
「……どうした?」
「少しだけ……このままでいて………今だけでいいから……お願い……。」
今にも消えてしまいそうな友也の声は微かに震えていて仁は息を付くと宥めるように背中を叩く。
「どうしたんだ?友也にしては随分と弱気だな。」
「……このままでいて…………。」
「はいはい、動かないでいましょ。どっちにしろ友也が退いてくれないと立てないしな。」
からかう声なのに優しくて友也はさらに強くしがみ付く。
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