傍に居たい

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 蒼く澄んだピーコックブルーの空に真っ白な雲が浮き立つ。風にゆっくりと流される雲をずっと見ていると何だか不思議な気分になってくる。  意識がどんどん空へ上がっていって頭の中がクリアになっていって何も音が聞こえなくなる。 このまま吸い込まれてしまいそうな不思議な感覚。 中庭にあるベンチで行儀悪い事に横になり流れる雲をぼんやりと見上げていた。 ふわふわとした雲は綿菓子のようで美味しそうだなと思う。 届くわけないのに何となく腕を伸ばし何かを掴むように拳を握る。  雲の上ってどんななんだろう……ふかふかして気持ち良さそうだな。  雲の切れ間から太陽が顔を出し眩しくて思わず手で光を遮るようにして目蓋を少し落とす。 そんな時、ギュルル~っと腹が燃料切れを知らせる音が耳に届く。 幸い周りには誰もいなかったが恥ずかしくてつい腕で顔を隠し耳まで赤く染める。 「……腹………減ったな…。」 ぼそりと呟いた言葉は風に乗り吸い込まれていく。
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