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男の人は家に私を入れると、居間に案内しお茶を出してくれた。 そして、私の座っている席の正面の席に座った。 綺麗な顔ー…って、いかんいかんぼっーとしてる場合じゃないわ。いやでもしかしイケメンだわー。 同い年ぐらい…だよなー? お兄ちゃんかなー? 「なにー?」 見とれすぎたようだ。 「あっ。いや、えっと……。なっなんでもないですっ。改めまして、結城君の家庭教師となりました吉川綾乃です。よろしくお願いしますっ!えっと……結城君のお兄様でしょうか?それと、親御さんは外出中ですか?」 「ぷっ。ぶはっ!」 え? え? 私なんか変なこと言った? なんで?? 「初めましてー。俺が葛西結城だから。ぶっは!おっ…お兄様って…ははっ。そもそも兄弟なんていないし。親は共働きで仕事だからいない。」 「はぁっー?」 私はあまりの衝撃に勢いよく立ち上がり、飲んでたお茶をこぼしてしまった。 「ちょ。なにやってんのもー。」 とかぼやきながら結城は後始末をしている。 私はただ呆然と見ていることしかできなかった。
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