1人が本棚に入れています
本棚に追加
痛い……。
俺は重い瞼を開き、自分の体を見渡す。俺の体は剣撃によってズタズタで、意識があるのがおかしいくらいだ。
立ち上がろうとするが、上手く立ち上がれない。その度に全身に激痛が走る。
内臓の殆どは動いていない。
膝をついた姿勢で相手を見据える。
そこには、フードを被り、口元に笑みを浮かべている男。その笑みは歪んでいた。
なぜこんな状況になっているかわからない。
でも、戦わないといけない気がした。
俺は横に落ちていた剣を拾い上げ、鞘から抜く。そこには漆黒の刀身。
その鞘を杖代わりに立ち上がり、剣を構え、男に斬りかかる。
しかし、男は避けようとしなかった。
俺の剣は男に深々と突き刺さった。
そこでプツリと俺の意識は途絶えた。
最初のコメントを投稿しよう!