第1章

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玄関のドアを開ける。 ランドセルを背負った子供たちが はしゃぎながら家の前を通りすぎる。 家を出ようとしたその時 携帯の着信音が鳴り響く。 ディスプレイには未登録の番号。 「はい…」 恐る恐る電話に出る。 「もしもし。こちらは警察です」 「はぁ…」 あたしの返事を聞くと 一瞬間があいてから 重々しい口調で告げる。 …お母さんの事故死。 頭が真っ白になった。 そんなことをよそに 足だけが動き出していた。
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