第2章

2/4
前へ
/11ページ
次へ
ふう… 夕暮れを見ながら 小さくため息をつく。 近所の河川敷で ただぼんやりと空を眺めるだけ。 ここが懐かしい感じもするけど これといった記憶は思い当たらない。 このくすぐったい気持ちが あたしの心を落ち着かせてくれる。 ―きっと時間が経つのも忘れるほどだった。 「…寒っ」 だんだんと気温が下がり始め、 風も冷たくなってきた。 上を向いて眺めていた夕暮れも いつのまにか山の中へ ほとんど沈んでいた。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加