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『右右上下全速前進DAAAAA!!』
ミント「くく……っはは!」
ここに、昼間から部屋に籠もってニコニコ動画を見ているダメ人間がいましたとさ。
マミィ「ミントー!」
リビングから、母親の呼ぶ声が聞こえた。
ミント「今ミクロ経済学の理論を勉強してて忙しいんだマミィ!」
マミィ「大音量でエネコンMAD見ながらよく平気で無茶苦茶な嘘がつけるわね!」
ミント「あ、バレた?」
マミィ「こっちまで聞こえてたわ」
観念してリビングに来たミント。
ミント「で、なんか用かい?いい年して腐女子なマミィよ」
……リビングでBL漫画を読んでいた母がミントに顔を向けた。
マミィ「ではニコ厨な娘よ、頼みがあるの」
ミント「だが断る!!」
マミィ「まだ何も言ってないんだけど!!……とりあえずね、この書類をオダマキ博士に届けに行ってほしいの」
ミント「自分で行けよ」
マミィ「今マクロ経済学の本を読んでて忙しいの」
ミント「思いっきりBL漫画じゃねぇか!!」
マミィ「とにかく行ってきなさい」
無理やり母からポケモン研究に関する書類を渡される。
……こんな母親だが、一応研究者なのだ。
ミント「チッ…わかったよ。じゃあ今日の晩御飯は高級レストランのフルコースでよろしく」
マミィ「却下」
とりあえず、渋々ながらもミントは家を出た。
彼女の家がある街――コトキタウンから、博士の研究所のあるミシロタウンまでは、そう遠くない。
ミント「さっさと届けて動画の続きでも見よっと」
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