26人が本棚に入れています
本棚に追加
料理を作ってくれやと電話一つしたら直ぐに家に来てくれた福田。
正直夜やし一人やしでちょっと寂しかったから、結構嬉しかった。
「………」
机に頬杖を付きながら、料理をしている後ろ姿を眺める。
流石そういう仕事してただけはあるなぁと感心する程のそれ。
ふわぁっと良い香りが漂って来て俺の鼻をくすぐる。
「なぁ福田ぁ」
「なに~?」
無意識に福田の名前を呼んでいた。
そしたら福田がこちらにわざわざ振り向いて応えてくれる。
今の福田の姿を見つめ俺の頭の中にそのまま焼き付けるとその福田はいつの間にか裸エプロンに早変わり。
え…工口…。
もう既に脳内では裸エプロン姿で俺を誘うセクシー福田パラダイスやった。
ごくっと咽を鳴らす。
「……い」
ん?
さっき声がしたような…
「徳井ぃ!!」
「はっはいい!!??」
ハッとして思わず声を裏返しながら返事をし自然にびくっと跳ねた足を机の角にぶつけた。
あぁ……やってもたぁ…
「いぃ………たぁ」
顔を歪ませて足にそっと手を伸ばす。
「また変な妄想でもしてたんやろ。ぼーっとして。」
はい…そうです。
図星を突かれた俺は足を抑えながらそちらに視線をやる。
うわぁ…冷たい目ぇ。
でもそんな福田もえぇなぁ(ェ)
「お前の為に作ったったんやから、はよ食えや」
皿に盛られた野菜サラダと味噌汁とハンバーグと肉じゃがと…、これ完全に新妻の造りそうな定番やなぁ。
でもこれだけ何でもできる器用な嫁やったら欲しいなぁ。
「……んぅ」
箸を使いハンバーグと味噌汁に手を付け咀嚼する。
「んまぃなぁ…」
無意識に緩んだ口許。
目の前を見ると福田が照れたように笑っていた。
嗚呼。
「福田…」
「ん?」
「俺の女房になってくれ」
「嫌」
一秒もしやん内に拒絶せんといてぇ…(涙)
「…徳井みたいな」
え…?
福田の声に耳を傾ける。
「とっ徳井みたいな旦那やったらまぁ…えぇかなぁとは…思う、けど…」
挙動不審で紅潮する顔。
嗚呼 あ~~~~…
かわいすぎやぁあ!!
「福田ぁ!愛してるう!」
「うわっ、やめっ、抱き付いてくんなぁ!!」
(ツンデレ天使は、俺のもの)
おわり
な ん だ こ り ゃ 。
最初のコメントを投稿しよう!