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着地=片手を地面につき差し無理やり制動。
同時に少女の囁き。《やはり無理です! 素直に刀でいきましょうよ!》
「えー」少年――不服そうに異論の体(てい)。
《えー、じゃありません! いい加減にしてください! 大体、貴方はいつもいつも――》
少女の叱責=半ばに途切れる/回避の必要・有/最優先事項。
男の右拳が地面を砕く――地割れ/地盤沈下/広がる亀裂。
亀裂から吹き出す焔――高々/激烈/苛烈/大気を焼き払う。
少年――跳躍/全身に魔力の奔流/空へ空へ回避。
空からの光景=さながら火の海/中央に佇む男は悠然とこちらに視線。
「はは、すげえや」少年――あくまで呑気に。
《……で、どうするのですか?》少女――疲れ切ったように。
「とりあえず重りが欲しいな。空中じゃ、さすがに身動きできない」
《了解です》
少女――再びその姿を変える/ため息と共に。
手甲の輪郭が曖昧に――次の瞬間には少年の手に漆黒の大剣が出現/超重量級/少年の体勢が崩れる/すぐさま調整。
「またずいぶんと重たいのを選んだね。まあ、ありがたいけどさ」
《無駄口叩いてる暇はありませんよ。――来ます》
地上/炎海の主=男――その拳で空(くう)を殴る/放たれる火球/次々に/続々と。
無数の火球――空中の少年を狙い撃ち/豪々(ゴウゴウ)なる唸り/肌を焼く超高熱。
「族長様も容赦ないなぁ」
落下中の少年――大剣を横なぎに一振り/更に体ごと回転しながらもう一振り/重心を大きく移動させながら宙を移動/ゆらゆらと/踊り手のように。
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