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気がつけば周りが赤くなっていた。
いや…、
周りじゃなく俺が赤くなっていた…。
まるで全身に赤いペンキをまるごとかけられた見たいに赤く…。
そんな俺の周りには沢山人が集まっていた。
俺の姿を見てかわいそうと哀れむ人もいれば、救急車を呼ぶ人や泣く人もいた。
俺は…死ぬのか。
アイツの頼みを叶えないままで…。
こんなことになるならアイツの頼みなんて聞くんじゃなかったか…?
死の間際に俺は後悔していた。
俺の人生はそれほど嫌なことは無かったと思うが後悔はある…。
そう思っていると次第に意識が薄れてきだした。
そうして俺は死んでしまう…
はずだった―。
『―こんなことで死んでいいの?あなたにはまだやってもらいたいことがあるのよアスカ』
誰かの声が聞こえた。
この声は…そうだ、
朝にあったアイツの声だ―。
朝、俺が学校に行く時に出会ったあの女の子が俺に語りかけてきた。
『あなたにはもっと私のために働いて、その人生の全てを私のために捧げないといけないのよ』
人が死にかけているのにまるで気にもせず毒混じった発言をするアイツの名は―ミズハ
異世界アルカナからやって来たやつらしい…。
まぁ死にかけてるのになぜこんなことを言うかというと―。
『単刀直入に言うわあなた―
私と契約しない?』
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