プロローグ

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  けれど、その名刺を渡してくれた男も何かあったのだろう。名刺にかかれた電話番号は通じることはなく、友人の居場所を教えてもらおうと思い送った手紙も、届くことなく郵便局から送り返されてしまったのだ。 そんな訳で、未だに友人にコツを聞くこともできない素人のまま、今に至る。 「ったく、俺の女神はどこに行っちまったんだか」 閑散とした客席で踵を返したレーガンは、誰もいなくなった通路をトボトボと歩く。 その背に哀愁を漂わせながら──
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