第一章 不幸なオヤジの伝説

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  両目を固く閉じ、「くぅー!」やら「かぁー!」と言わんばかりの表情で、彼は滑らかにそう言葉を漏らした。 口の中で弾ける微炭酸が、妙に彼へ清々しさを与えてくれる。 けれど、そんな至福な時間は、そうは長く続かない。このエリクサーが切れるまでがタイムリミットなのだ。 だから彼は、そそくさとその場を立ち去り、帰路についた。 右腕にかけられた、つまみとペットボトルの入ったビニール袋が、シャカシャカと音を奏でる。 そうしてレーガンは、上機嫌のまま家へと帰っていった。
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