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突然数字を言われたレオは意味が分からない様子だ。
「エクレナが『最強剣魔術師』と云われた理由だ」
「へぇ。三つもあんのか」
「先ずはオートピアレジェンツ大陸に伝わる予言書全てに当てはまる人物は予言書ができてからというものエクレナただ一人だという真実」
オートピアレジェンツ大陸には全部でルナ書、ジュリア書、ヨハネ書、ハツチ書という四つの予言書が存在する。
「次に当時では珍しかった剣士一族の末裔である父親と魔術師一族の末裔である母親を持つ一人っ子だったという真実」
当時はまだ今のように剣士という職業も魔術師という職業も確立してはおらず、畑仕事などで人手も要る時代だった。
「今の時代みたいに治癒術も完璧じゃあなかったし……う~ん、確かに最強だ」
「そして最後に生涯『無敗』だったという真実」
「え? 無敗?」
この真実にはさすがのレオも驚いた。
無理もない。
戦ってこの方負けた事の無い人間が居るはずない。
「……信じられないって顔だな」
「そりゃ、だって負けた事ねぇんだろ? ありえねぇよ」
「何か誤解しているな。確かに人間には敗北しなかった。一瞬たりとも」
「? 人間には?」
「えぇ。ですが最後にはある最強なものにエクレナ様は負けられたのです」
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