日常

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「ぇ? アリス? どこに行くの~~?」 「レオ君と話をしてきます!」 「待て。アリス」 飛び出そうとしていたアリスの腕を掴み止めるサクト。 「どうして止めるのですか? サクト君」 「もうじき夜が明ける。国兵や教師達が眼を光らせる時間だ。魔術師が剣士と一緒に居てはいけない。もしも一緒にいる所を見つかりでもしたら次は退学処分だ」 アリスは二度サラと一緒に居る所を国兵に見つかっている。一回目は厳重注意。二回目は停学処分だ。 「……っ」 アリスは歯を食いしばった。 「ここは耐えるんだ。サラに任せよう」 「任せて? アリス」 そのサラの言葉にアリスは食いしばっていた力を解き、ふぅと息を吐き出した。 今はどうしようもない感情を息と共に吐き出し、やりきれない怒りを抑えつけるので精一杯だった。 「お願いします。サラさん」
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