工業女子だけど、一目惚れした

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一目惚れだったと笠松小梅は言った。 とても綺麗でとても輝いていて自分には王子様のように見えたと 「だからさ、なんとかして付き合いたいんだよ! どうしたらいいかな、まこっちゃん!」 「そんぐらい自分で考えろ、バカ小梅」 自分の前髪を鬱陶しそうに触りながら、前橋まことは冷たく言い放った。 しかし言われた本人である小梅はというと 「またまた~。 まこっちゃんたらツンデレなんだから! そんなとこも可愛いんだけどね!」 「うっさい! 可愛くなんてない!」 小梅に可愛いと言われ、頬を染めるまことを見て湧き上がる歓声 美しい顔立ちと暴力的なまでのその胸。そして見た目に反してきつい性格。全てが女に飢えた工業男子の欲望を掻き立てるまことは今やこの高校のアイドル的存在になっていた。 しかしそんな男共の熱い視線はバッサリ無視をして、小梅とまことは話を進める。 「とりあえずさ、告白でもしてきたら?」 「えっ、いきなり告るの!?」 「恋なんて早い者勝ちでしょ。自分の気持ちを話さないと始まんないじゃん」
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