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「おい!陽奈 (ひなた) !美空 (みく) ちゃん外で待ってるぞ!」
リビングから、お父さんの怒鳴り声が聞こえてきた。
「えぇ!?嘘ー!もうちょっと待っててって言っといてー!」
「おいおい…早くしろよ?」
「はぁい!」
と返事だけして、あたしは鏡台から離れ、スクバをもち、急いで階段を駆け下りる。
「おい!陽奈!」
「はいはい、待ってってばー、お母さんに手を合わせるだけいいでしょ!」
急いで仏壇の前に行き、手を合わせる。
お母さんに "いってきます" の意味をこめて。
これは、毎日の日課。
1日も忘れたことはない。
「陽奈!もう行け!」
「はいはい、いってきます。」
「気をつけろよー」
お父さんに見送られ、あたしはドタバタしながら家をでた。
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