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凄まじい光を解放しながら、振り切られる剣。
予想に反して、ギラーは日本刀を構え、真っ向からその攻撃を受け止めた。
激しくぶつかり合う二つの刃。
「く、そ……っ!!」
同時に、俺の手元から剣の柄がすっぽ抜けた。
不規則に回転する剣を視界の端で追いながら、俺はまさに水面下で迫るギラーの脅威に反応していた。
空を切り、地面を叩いた刀が、もう一度振り上げられる。
「えぇい……!!」
俺はその刀の軌道上に盾を合わせた。
“八咫鏡”は近距離攻撃に対しては、その力を発揮することが出来ない。
力を反射しきれないのだ。
しかし、それでも盾の役割は立派に果たしてくれた。ギラーの刀は、虚しい音を響かせ、“八咫鏡”に弾き返される。
俺は刀を弾き返した盾の縁をそのまま、ギラーの胸元に突き立てた。
多少は効いているのだろうか、ギラーはその衝撃に、後ろへ一歩だけ退いた。
このまま、畳み掛ける!!
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