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「ちょっと!まってよ!ねえっ!待って!」
カツカツと高いヒールの音を鳴らしながら
まだ肌寒い夜の中男を追って家から出てきた
「ねぇっ!待ってよ!」
ポツリと涙が落ちた…
男は足を止めて振り返り
「おれ、お前無理。」
そしてまた歩みを進めた
「どうようことよ!ちょっと!無理ってどうして!意味わからないんだけど」
「………。」
「ねぇ!聞いてるの!どうして!?」
男の腕を掴み引き止めた
「……お前さ、おれの他の女に手を出したんだって?」
「…っ!!」
「おれ最初に言ったよね。」
「けど!あれは!」
「あれは?」
「っっ!」
「おれ、理由は聞くよ。言い訳なら聞かないけど」
「だって凉、私のことかまってくれないから」
「は?なにそれ。」
「そんなの凉が好きだからに決まってるじゃん」
「ありえね~。お前最初に言ったこと忘れた?」
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