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見学していた練習試合も終盤で、部活の先生に声を掛けて許しを貰いコートの入り口に駆け足で向かう。
そんな俺に気が付いたのか、彼女が助手席から降りてきてフェンスに近付いて来る。
「こんにちは。」
「本当に来てくれたんですね。」
勢い込んで挨拶なしで言った俺に遠藤講師が照れた笑みを浮かべた。
「うん、近くを通りかかったから折角だから桜木君の華麗なプレーを見て行こうかと思って。」
ちょっとお道化た返事をした彼女はキョロキョロと周りを見渡す。
「喋っていて大丈夫なの?」
「大丈夫です、もう終わるから。でも、先生が忙しくないなら待っていてくれませんか!」
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