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あとさき考えずに言う事なんて今までなかった。でも、このまま帰したくなかった。出来れば少しでも良いから話したかった。
祈りを込めて彼女を見る。
ちょっと困った顔をした彼女はチラリと車の方を見る。
「うん、じゃあ帰り送って行こうかな。」
「あ、車の人大丈夫ですか?」
少しでも一緒に居たくて言ったけれど、迷惑じゃないだろうか。心配になって尋ねると彼女は清々しく頷いた。
「うん、あの人今ちょうど教育実習に来ている先生なんだよ。で、話を聞いて私も懐かしくなって校舎を見に来たんだけど。後で合流するから大丈夫。」
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