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まさかかずくんがチューリップを育ててるなんて思わなかったから。
どうしてもカラードレスの色を淡い紫にしろって譲らなかったのも、全部このためなんだって思ったら、感激がおさまらない。
「向日葵、似合ってるよ」
きっと式を春に決めたから、向日葵の花以外で凄く悩んだんだろう。
気持ちだけで十分なのに。
「ありがとう」
「庭にまだ咲いてるから。夏には向日葵も咲くから、楽しみにしてろよ」
「うん」
これからは誕生日には向日葵を、結婚記念日には紫のチューリップを部屋に飾ろうと決めて、そっと一樹の頬にキスをして、永遠の愛を誓うために披露宴会場に戻った。
fin
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