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「うわっ、冷たっ」
「あ、ごめんなさい」
派手に水をかけてしまったらしい。
普段豪快に水を撒いても、家の前にそれほど人が通るわけでも無いし、気にしたこと無かった。
慌てて声の主を振り返ると、スーツ姿のヒロミくんだった。
「ヒロミ、くん……?」
「ハナちゃん、久しぶり」
ただただ驚いて固まっていると、出しっぱなしの水をヒロミくんが止めてくれた。
「本当にヒロミくん?」
「うん、ハナちゃんとの約束どおり来たよ。朝顔に間に合ってよかった」
「うわぁぁぁぁ」
思いっきりヒロミくんの胸に飛び込んで子供みたいに泣いた。
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