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慌てて窓から顔を出すと、会社からそのまま来たらしいスーツ姿のヒロ君が手を振っていた。
手を振り替えしてから、急いで外へ飛び出すと、やっぱり優しい笑顔のヒロ君がいた。
「ヒロ君、おかえり」
「ただいま。今日慌てて帰っていったから心配しただろ、何かあったのか?」
一緒に近くの公園まで歩きだす。
「実はね、朝いいこと思いついたから急いで帰ったの」
そんな説明ではわかるはずも無いんだけど、それでもヒロ君はそっかって優しく頭をよしよししてくれた。
公園の手前の自動販売機でミルクティーとコーヒーを買って、公園のベンチに2人で腰掛ける。
会社帰りのささやかなデートコース。
明日渡すつもりだったんだけど、折角出来上がったから小さな紙袋に入れてサシュを持ってきていて、どうやって渡そうかドキドキしながら考える。
「心配してわざわざ来てくれたの?」
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