カスミソウ

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「どこに連れて行ってくれるのかしら」 「着いてからのお楽しみ」 思ったよりもスムーズに流れる高速を走りぬけ、まだ紅葉には早いが景色の綺麗な山沿いのホテルに到着した。 チェックインを済ませてキーを受け取る。 「あ、車に忘れ物したから先に部屋に行っててくれ」 「ここで待ってますよ」 「疲れただろう、いいから先に行って」 忘れ物をしたというのは口実で、本当はただ1人で部屋に入って欲しかっただけ。 「わかりました」 エレベーターに乗り込むのを見送った。 .
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