カスミソウ

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     * * * * * * * * * 1人で部屋を開けて中に入ると、部屋中にカスミソウの花が飾られていた。 実は私が1番好きな花。 普段は他の鮮やかな花の引き立て役だけど、これだけたくさんあると豪華。 お姫様にでもなったみたい。 あの人がこんなにロマンチストだとは思わなかった。 部屋をぐるりと見回すと、ベッドに赤いリボンで結ばれたカスミソウの大きな花束が。 「もう、カッコつけちゃって」 花束を手に取ると、小さな花達の奥にカードと光るものを見つけた。 『お誕生日おめでとう。いつも支えてくれてありがとう』 カードと添えられた一粒ダイヤのネックレスに思わず涙が溢れた。 「しょうがない、新しいゴルフセットを黙って買ったことは許してあげるわ」 私が知らないと思っているだろうけど、お見通しなのよ。 まだ部屋の外にいる夫に呟いた。 .
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