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「どんな花が好み?」
「お花はみんな好き。どれもキレイだから迷っちゃう」
目をキラキラさせて花たちを見ている彼女が1番キレイだと思ったけど、きっと引かれるから言わない。
「ここにお花屋さんがあったなんて知らなかった」
「営業時間が延びたんだ。きっと今までは前を通っても閉まってたからじゃない?」
「そうね、こんなに遅くまで開いてるお花屋さん珍しいものね」
彼女は部屋に飾るようの花を買って、凄く嬉しそうに帰っていった。
もう少し話がしたかったけど、もう来てもらえなくなったら困るから。
「買わなくてもいいから、花を眺めに来て」
なんて言うのが精一杯だった。
「ありがとう。また来ます」
そう言って笑ってくれたから、ひとまず成功ってことにしよう。
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