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次の日から、彼女は朝の出勤時に笑顔で手を振ってくれるようになった。
これは俺にとって物凄い進歩で、朝一で配達に行ったいつものカフェにサービスしてしまうほどテンションが上がった。
そして閉店間際、ひょっこり現れた天使はまた目をキラキラさせて花を眺めていた。
「昨日買ったお花がまだまだ元気だから、今日は見に来ただけなんだけど...」
「もちろん大歓迎、花は心を癒してくれるからね」
本当に来てくれると思ってなかったから、これ程嬉しいことはない。
彼女が花を眺めている間にどうやって口説こうかと真剣に考えた。
そして口を開きかけたその時、彼女の目から一筋の涙がこぼれた。
だからかな、居ても立ってもいられなくて、思わず抱き締めていた。
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