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お父さんの草履を履いた健二と一緒に庭の花壇に向かうと、色とりどりのチューリップの横にマーガレットが咲いていた。
「マーガレットってどれ?」
知らないで探してたんだ……。
真剣な健二を見てるとおかしくなる。
「これだよ」
白い花を綺麗に広げたマーガレットを1本取って渡すと、その場にしゃがみこんで1枚ずつ大きな指で千切り始めた。
「すき、きらい、すき、……きらい、すき、きらい…あ!きらいで終わった。もう1回」
もう1本取ってまた大きな指で千切りだす。
隣にしゃがみこんで見ていると本当に子供みたい。
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