ライラック(紫)

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朝目を覚まして1番にすること、窓を開けて明るい陽射しの中、新鮮な空気と一緒にライラックの香りを部屋に取り込む。 うちにあるわけじゃないんだけど、お隣の庭のライラックが春になると優しい香りと共に咲き誇る。 「あ~、今日もいい香り」 体を伸ばしてしっかり伸びをする。 「ごちそ~さま」 「は?」 思わずTシャツ1枚の胸を隠した。 「まぁ、たいして美味そうでもないけど……」 「失礼な!」 それは隣の家の1つ年上の幼馴染で、お互い窓越しに行き来出来る距離にいる間柄。 「セクハラ!」 ずっとこんな感じで色気もそっけもない。 .
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