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折角のお化粧が崩れそうなほど泣いて、メイクさんにメイクを直してもらってからやっと会場に戻る準備が出来た。
「向日葵、用意出来たか?」
飄々と向日葵を迎えに来た一樹に抱きついた。
「かずくんのバカ」
「あれ?聞いちゃった?内緒にしようと思ってたのに」
ちょっと照れた一樹の腕に手を添えて、もう片方の手に紫のチューリップで出来たブーケを持って会場に戻る。
花言葉なんて昔は関心なんてなかったくせに、またかずくんに泣かされてしまった。
「もしかして、チューリップ育ててたから私に来るなって行ったの?」
「まぁな、内緒の方が楽しみが増えるだろ?」
内緒で家に行った時、家中いろいろ探したのに、庭はノーマークだった。
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